英国ミリ波メーカーのReliaSat(旧Arralis)社から、低位相雑音性能の周波数シンセサイザー K-SYN-0816(8-16 GHz)およびプログラマブル周波数シンセサイザー K-SYN-0816-P(8-16 GHz)が発売になりました。
「なぜ衛星通信・サテライト市場に特化したメーカーが、多用途のシンセサイザーを開発したのか?」
「低位相雑音の周波数シンセサイザーの特長は?」
当記事では、衛星通信市場に特化するためリブランディングしたReliaSat(リライアサット)社が、両製品を開発した理由、および新製品の特長についてご紹介いたします。
【当記事の内容】
✅ なぜ、衛星通信に特化したメーカが多用途のシンセサイザーを開発?
✅ 周波数シンセサイザー ・プログラマブル周波数シンセサイザー ( 8 – 16 GHz)の特長
✅ まとめ
周波数シンセサイザーは、RFシステムの主要コンポーネントの一つです。
ReliaSatのエンジニアは、同社のRFモジュールを設計する際、仕様を満たす周波数シンセサイザーの調達にしばしば課題を抱えていました。
なぜなら、ReliaSatが必要とするマイクロ波周波数シンセサイザーは、リードタイムが非常に長く、同社の衛星通信製品の生産を妨げる要因となっていたからです。
周波数シンセサイザーの調達長納期化は、製品の生産スケジュールに影響を及ぼします。
そこで、エンジニアチームリーダーであるAli Dagdevirenは決断しました。
「調達できないなら自分たちで作ろう!」
ReliaSatは、同社のニーズに合った周波数シンセサイザーおよびプログラマブル周波数シンセサイザーを設計することにしました。
なぜなら、仕様にあう周波数シンセサイザーを自分たちで製造することができれば、ReliaSatの衛星通信製品を迅速に製造することができ、お客様への納期短縮につながるからです。
また、ReliaSatの従業員の約半数は、博士号を持ち、製品設計に不可欠な幅広い知識と専門的なスキルを持つエンジニアです。
自社開発を可能とする高い技術力が、周波数シンセサイザーを自社で製造するという決断を後押ししました。
こうして開発されたのが、K-SYN-0816(8-16 GHz)およびK-SYN-0816-P(8-16 GHz)です。
「周波数シンセサイザーの調達に困っているのは、自分たちだけではないはず。」
ReliaSatは、このように考えました。
そこで、開発した製品を販売することにしたのです。
新製品の周波数シンセサイザーおよびプログラマブル周波数シンセサイザーは、周波数範囲8~16GHzで幅広い用途にお使いいただけます。
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✅ 周波数範囲:8~16 GHz
✅ 位相ノイズ:-103 dBc/ Hz @10KHz
✅ サイズ:表面実装パッケージ 25.4☓25.4☓6.35 mm
✅ 出力:0 dBm
✅ スプリアス:-80 dBc
✅ 外部基準信号入力周波数:10MHz,100MHz, カスタム可
✅ 衛星通信
✅ レーダー
✅ 無線通信
✅ 5G
当記事では、ReliaSat社の周波数シンセサイザーの特長と開発の経緯についてご紹介いたしました。
英国ReliaSat社は、K/Kaバンド、Wバンドなど、ミリ波のデバイスからサブシステムまでを提供するメーカーで、欧州宇宙機関(ESA)、Airbus(エアバス)、Boeing(ボーイング)、GM(ゼネラル・モーターズ)などと共に、技術開発を行っています。
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今回ご紹介させていただいた周波数シンセサイザー、および通信衛星、宇宙向け製品のことなら、ReliaSat(旧Arralis)社日本総代理店エム・アールエフまでお問い合わせください。
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